相続で兄弟姉妹に対して疑心暗鬼になったら【トラブルを深刻化させないポイントを解説】

相続が原因で兄弟姉妹のあいだに不信感が生まれると、話し合いをしたくても感情の行き違いで前に進めなくなることがあります。そのような時こそ、まずは状況を整理することが出発点になります。

ポイントは個人の問題だけではなく、期限のある手続きの情報共有に焦点を移すことです。
ここでは、相続での兄弟姉妹間の初期トラブルを深刻化させないポイントを説明していきます。

目次

まずは相続の「期限」を兄弟で共有する

まず重要なことは、各種相続の期限は「誰か一人の都合」ではなく、全員に共通する制約だという点です。兄弟間でトラブルが強まると、「相手は得をしようとしているのではないか」と考えてしまいがちです。しかし期限の問題は争点(誰がなにを取得するか)とは切り離して、「期限対応は全員の共通課題」として整理することが、感情的対立を広げない第一歩です。

まずは冷静になって、期限のある手続きを確認して、見える形で共有することが協議の土台づくりになります。参考として、相続に関する代表的な手続きの期限をご紹介していきます。

不動産の相続の登記申請義務

まずは不動産を相続した場合です。相続人は原則として相続を知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があります。
正当な理由なく怠った場合には、10万円以下の過料の対象となり得るとされています。

相続税の申告期限

次に、相続税の申告期限は、原則として死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。期限内に申告しない場合には、加算税や延滞税がかかる場合があります。

相続登記義務は過去の相続にも影響がある

2024年4月1日より相続登記が義務化されており、不動産取得(相続・遺言)を知った日から3年以内に申請が必要です。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料が科されます。

これは、施行された2024年4月1日より前に発生した不動産相続も対象となります。例えば親が亡くなって相続した不動産が2024年4月より以前だったとしても、この義務は発生します。


争いがあるときの「正当な理由」を記録する

相続の期限を共有できたら、次に必要なことは争点の整理です。兄弟で言い争いが発生しそうな局面では、

  • 何が未確定なのか
  • どの点で争いがあるのか
  • どのような連絡や確認をしてきたのか
  • 不足している資料は何か

といった内容を整理し、記録しておくことが重要です。これらの記録は「相手を責めるため」ではなく、今後の対応について説明できる状態をつくるための備えです。

「全部決めてから動く」ではなく、優先順位をつける

また、対立が起きがちなケースとして「全部の結論が出てから動こう」という場合があげられます。相続は家庭の状況によって必要な手続きも複雑に変化します。これを一度に処理しようとすると途中で想定外の手続きや意見の相違が生まれて、トラブルの原因になりがちです。

まずは全部をまとめて処理するという発想を切り替え、下記の3点を整理して基点にすることをおすすめします。

  • 登記などの前提手続を整える
  • 資料や事情を整理する
  • 期限対応を優先する

これらは、遺産の分割方法そのものの最終結論とは切り離して進めやすい領域です。

また、アストルム事務所では相続のご相談もご対応しております。個人での解決に限界を感じた場合、どうぞご相談ください。


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